岩永なおゆき 駆けある記

 消費税増税、憲法改悪ゆるしません!

「怒りの抗議集会」

 6月13日は、後期高齢者医療制度の保険料の二回目の天引きの日。
 この日にあわせて、全国各地で集会や宣伝行動がとりくまれました。
 鳥取市では「怒りの抗議集会」ということで午後1時半に鳥取市「さざんか会館」の五階大会議室で集会がおこなわれ、そのあと、JR鳥取駅前から鳥取市役所までデモ行進をおこないました。

 集会を主催したのは、鳥取医療生協、新婦人鳥取県本部、県労連、鳥取民商、年金者組合などでつくる実行委員会。
 この集会には、民主党と社民党にも参加がよびかけられましたが、政党代表としての参加は共産党から私だけでした。

 そこでのあいさつを紹介します。

 「怒りの抗議集会」にご参加のみなさん。ごくろうさまです。
 日本共産党鳥取県委員会の岩永尚之でございます。
 党を代表して、集会参加のみなさんへの連帯と、決意の表明をさせていただきます。

 後期高齢者医療制度については、国民の怒りが大きくひろがり、政府与党を確実に追い詰めていると思います。

 その証拠に、昨日、みなさんもニュースでお聞きになったと思いますが、政府与党は見直しの提案をだしてきました。
 その中身は、保険料を下げましょうとか、7割の減免を9割にしましょうとか、年間180万円未満の年金の方は、天引きを中止しましょう。
 そのかわりに、子供さんなどが代わって保険料を払うことをみとめましょうといった内容です。

 これ自身、小手先の見直しであり、到底認めることはできないわけですけれど、こういうことを言わざるをえないところまで政府を追い詰めてきたことは明らかだと思います。

 保険料の引き下げを口にせざるを得なかった背景には、制度がスタートするまで政府は保険料の調査すらしていなかったことがわかりました。

 野党の追及で、あわてて5月に調査をして、7割が保険料負担が軽くなったなどと宣伝しました。
 ところが、翌日でしょうか、すぐに一般新聞にでましたが、低所得者ほど負担が増えたことが明らかになりました。

 おまけに、調査方法を調べたら、資産がないのに資産があるような計算がされていたり、当然負担増となる世帯は調査の対象からはずされていたなど意図的でいいかげんな調査だったこともわかりました。

 一方で、生協病院も参加している民医連の調査では、6000を超える世帯を無差別に調査したところ、負担が増えたという世帯が42%もあった。
 そして、負担が軽くなったといのは政府の調査とはまったく逆で、わずか6%しかなかったことがあきらかになりました。

 こうしたずさんな調査結果の問題ひとつをとっても、政府の論拠がどんどん崩れ、政府与党をおいつめてきたということだと思います。

 かりに、今回保険料が軽い人であっても、二年後との保険料改定で高齢者人口がふえればふえるほど、保険料は青天井で増えていくことも、小池晃参議院議員の調査であきらかになりました。

 団塊の世代が75歳となる2025年には保険料がいまの二倍にふくれあがります。

 こうした保険料のこともさることながら、高齢者のみなさんが一番おこっているのは、75歳という年齢を重ねただけで、これまで入っていた国保や健保から追い出され、高齢者だけの保険におしこめられる。
 そして、若い人たちとは違った医療を受けることになるという医療差別にモーレツに怒りの声をあげているわけです。

 昨日のテレビ番組で、自民党の代表と公明党の代表が「これまでよりよくなった」とか「変わりがない」と言っていたそうですが、小池さんがすかさず「それなら変えなくてもいいではないか」と切り返しています。

 実際はどうかということですが、健診は対象義務からはずされる。
 外来は一か月保険がきく医療が6000円までといった制限がもちこまれる。
 入院では一日でも早く高齢者をおいだし、在宅死や延命治療をしない病院にたくさんお金が下りる。

 これだけでも、「よくなった」とか「同じだ」などといえないことはあきらかです。
 すべて、医療費の節約のためであり、高齢者の狙い撃ちです。

 そういうと、「いや若い世代にも支えていただく」と政府はいいます。
 しかし、この問題でも考えてみたんです。

 たとえば、これまでは、若い世代のみなさんは「拠出金」ということで、まさに、将来自分たちも高齢者になるんだからという「想い」がこもったお金だったと思います。

 ところが、こんどは「支援金」。
 これは、年寄りだけで保険をつくったんだから、本来ならお前たちだけでやるべきところを、それでは大変だろうから出してやるんだと、そしてこんなにおれたちの負担が増えるのは、お前たちが長生きしているからだなどという「想い」をさせて、若い世代と高齢者との間に対立を持ち込む。

 まさに、これまで日本が築いてきた「敬老の心」をふみにじる、人の道にはずれた制度だと言わざるを得ません。

 日本共産党は、このようなまちがった考え方にもとづく後期高齢者医療制度は廃止以外にないと、そして廃止してただ元に戻すのでなく、どうしたら安心できる医療制度がつくれるのか、財源もふくめて持続可能な医療がつくれるのかみなさんと議論しようという提案をしているところです。

 もう、時間となりました。
 いずれにしても、政府与党を追い詰め、あと一歩まできたところだと思います。
 
 ところが、国会は、民主、社民、国民新党がボイコットして、空転状態となっています。
 本当に残念です。
 道理のない態度だといわざるをえません。

 とりわけ、後期高齢者医療制度廃止法案については、提案した側だけに、審議ボイコットは筋がとおりません。

 日本共産党は、そのような審議拒否という態度はとりません。
 堂々と論戦をおこなうという立場であり、昨日は小池晃参議院議員は衆院での廃止法案にたいする質問への答弁書を徹夜でつくったと聞きました。

 このように、最後まで与党にたいしても、野党にたいしても国会正常化のために全力をつくして、残された期間はあと1週間となりましたが、なんとしても今国会での廃止のために全力をつくす決意です。

 そのためにひきつづきがんばることを決意して私のあいさつを終わります。

 
 集会では、まさに「怒りの」発言がつづきました。
 その発言の最後に年金者組合の平尾修さんが、後期高齢者医療制度への怒りをこめた詩をつくり、自らが朗読されました。紹介します。


 七十五歳

 平尾修

 七十五歳
 線引き―― なぜ?
 天引き―― なぜ?
 経済大国世界第二位と自負する国

 昭和…
 いずことも知れぬ 南国の密林
 叔父は 弾を撃ち尽くした銃を片手に
 土となる
 父は 右大腿骨に、鉛の弾を埋め込まれ
 短かくなった脚を引きずって
 帰ってきた

 あなたは……
 叔母の哀しみを
 父を知らない幼子の寂しさを
 想ったことがあるか?
 
 その子らも「高齢者」
 バブルと言われたこの国で
 “働き蜂症候群”と、自ら嘲り笑いながら
 昼夜を駆けぬけて来た

 今、
 兄は、「後期高齢者」と符牒を貼られ
 弟は、「前期高齢者」と振り分けされ
 健康保険も医療も分断され、おとしめられ
 「さっさと、父の眠るジャングルへ逝け!」と、言う

 ここはその熱帯雨林
 ほんのひとときの乾季
 緑の樹林の木漏れ日を
 親と子が、肩を並べて仰ぎ見る
 “お父さん。宝石のようだね”
 子と父と 初めて、会話をする

 “我が家の 雑木林の「木漏れ日」と同じだ。
 しかし、わたしの郷里(ふるさと)は、そんなに、年寄りの住みにくい国になったのか?“
 “うん”
 生きてれば……
 米寿も、傘寿も…、「敬老」という言葉も
 二〇〇八年。「死語」と化す
 線引き―― なぜだ!

 七十五歳

  1. 2008/06/14(土) 05:36:53|
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