近所のスーパーの魚売り場に「ゆでいか」と「あごミンチ」(山陰であごとはトビウオのことです)がありました。
どちらも、「お買い得品」とあり、「ゆでいか」は私の生まれた「浜坂産」。
これを買ってかえることにしました。
「ゆでいか」は、切るだけで、皿にもりつけて「土佐産」しょうがをすってつけました。
「あごミンチ」は、私の無手勝流ですが、塩とすったしょうがを少々に片栗粉をふり、卵をいれて、これをぐちゃぐちゃとこねます。
なべに、湯をわかし、塩と薄口しょうゆ、それにすこしだしの素をいれて、煮立ったなかに、スプーンを二つ使って丸めながら湯のなかにおとしていきます。
だんごに火がとおったら、最後に、青ネギを1.5センチぐらいにきったものを浮かしてできあがりです。
帰りのおそい妻と、今日は遅番の福祉施設で働く娘、そしてこれも帰りの遅い住宅セールスをしている次男を待ちながら、今日は早番で家にいたやはり福祉施設で働く長男と食事の支度をしながら、テレビをみていました。

*2ハイ入りでした。

すると、NHKのローカルニュースで、県漁連の伊藤美都男会長が出て、「燃油高騰で対策本部」をたちあげ、18日と19日の二日間イカ釣りを休漁すると報道していました。
伊藤会長は「とにかく燃油が高くて、イカ漁に出るにでれんですが」と話していました。
そして、今回の休漁は全国一斉のもので、7月には「全国漁民大会」もひらかれ、国民に漁民の窮状を訴えると報道していました。
「そうか、いよいよ動き出したなあ」などと私が話すと、「ふんふん、そうなんだー」などと長男も少し関心をしめすように言いました。
そのあと、若林農林水産大臣が「消費者への影響は、あまりないのではないでしょうか」などととぼけたことをいったので
「なにをいようるだろうなあ、外国から安い魚が入ってきて、上げるに上げられんのに」と思わずテレビに文句をいってしまいました。
ここまで、漁業がおいつめられているのに、あまりの無責任な発言に腹がたちました。
そして、「ただイカが食べられなくなる」ということにとどまらず、日本人の食文化を守る構えが問われる問題ではないかと思いました。

*18日付け日本海新聞
少し前の新聞に地中海料理を世界文化遺産に申請したというニュースを読みました。
そして、この動きはさらにひろがっていて、フランス料理も世界文化遺産に申請するとのこと。
やはり、食文化への意気込みを感じます。
山陰の夏の食卓にはイカは欠かせません。
「ゆでいか」はもちろん、イカの刺身、イカの煮付け、場所によってはイカ飯もそうでしょう。
そして、イカフライ、イカのてんぷら・・・。
もっともっとイカを使った料理があるのでしょうが。
私は兵庫県の但馬・浜坂の出身ですが、浜坂港は松葉カニとホタルイカの水揚げは日本一だそうです。
私の母は、漁師の家で育ち、あとを継いだ母の兄、仙一叔父さんは漁師で、夏になると、私たち家族を、船にのせて、よく島遊びに連れて行ってくれました。
そして、イカ漁にも連れて行ってくれたことも。
しかし、ひどい船酔いで二度と乗りたくないと思ったこともありました。

*仙一おじさん

*浜坂の海と漁船の父
そして、食卓には、魚料理がよくならび、夏といえばやはりイカは欠かせぬ食材でした。
こうした食文化というと大げさでしょうか。
燃料代高騰で大変なのは漁業だけではないと政府はいいます。
しかし、もっと位置づけを高めるべきではないでしょうか。
6月県議会では、市谷知子県議が県としてもイカ釣り漁船への独自の燃料代助成をともとめた質問にたいし、平井知事は「どこまで燃料代があがるかわからないなかで、いまはその時期ではない」といった答弁をしました。
そんなことをいって燃料代高騰がおさまるまで待っていたら、本当に漁業者はいなくなるのではないでしょか。
漁業者のこのような切羽詰った思いを重ねて、私も燃料代助成の実現のためにいっそうがんばりたいと思います。

*子どものころの食卓。左が兄裕之、右が母。






